2024年
11月10日
こんにちは、なぜか2回目の引退ブログを書いています。修士2回生の岩切俊佑です。
2年前に書いたときは「長すぎて2日に分けて読みました」「これ、論文ですか?」と後輩に言われたので、今回は少し短めにまとめたいと思います(1回目のブログが気になる人はここから読んでみてください)。2回目ということもあり、普段通りのテンションでラフに書いてみます。拙い文章ですが、読んでいただけると嬉しいです。
引退後もサポートを続ける理由
正直、このことが一番よく聞かれました。引退後にサポートを続けていることは、同期や先輩にもあまり話していません。引退後に顔を合わせても皆がどんな気持ちでいるのか、おそらく知っているはずなのに、誰も触れてこないので、正直少し怖くもあります。
「せっかく引退したのに、なんで続けてるんですか?」と後輩たちにも何度も聞かれますが、その答えは単純で、「暇すぎた」からです。確かに院生になって研究が忙しい日もあり、寝られない日もありますが、毎朝5時に起きて練習して、大学に行って、バイトもこなしていた日々に比べると、あまりに暇でした。
大学卒業までの半年間は、正直楽しかったです。門限もないので夜遅くまで遊んでみたりもしましたが、院に入学して少し経つ頃にはその生活にも飽きていました。そんな時、後輩たちは毎朝早起きして練習を続け、マネージャーの皆さんも朝から寮に来てサポートをしてくれていて、同期たちはしっかり仕事をしている。中には社会人をしながらボートを続けている人もいて、そんな姿を見て自分が恥ずかしくなりました。「みんな頑張っているのに、自分は何をしているんだろう?」と。
毎日少し遅めに起きて大学に行き、帰って寝るだけの、何の色も見いだせない自分がいました。そんな時、監督とお話しする機会があり、サポートとして戻ることになりました。
突然戻ってきたことで迷惑だと思っている部員もいるかもしれません。その場合は素直に謝ります。勝手なエゴで戻ってしまい、すみません…。
支える立場から見えたもの
今振り返ってみると、選手だった頃は視野が狭かったと感じます。周りを見ているつもりでも、2年前の引退ブログを読み返すと、結局自分のことばかり考えていたなと気づかされます。
サポートとして、少し引いた立場から見ていると、選手もマネージャーも本当にかっこいい。これこそ、間近で見られるサポート役の特権ですが、部員全員が驚くほどかっこよく見えるんです。普段は頼りなさそうで少しちゃらんぽらんに見える選手たちも、練習前には文句を言っていても、いざ始まると真剣に取り組んでいる。そしてマネージャーも、「朝ごはん作るの嫌だな」と言いながらも、4年間ずっと続けてくれています。部外者から見ると「それくらい当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、この「当たり前」を続けることがどれだけ大変なことか、実際に間近で見ていると本当に尊く感じます。
選手のように毎朝5時に起きることは簡単ではありませんし、マネージャーのように誰かのために朝早くから大量のご飯を作るのも並大抵のことではありません。練習で「大丈夫かな?」と思うことがあっても、試合になると緊張感を持って勝利を掴む姿を見せてくれる。そんな彼らの姿は、言葉では言い表せないほどかっこいい。大会の会場で伴走車に乗っているときに「やっぱり立命館さんは強いですね」や「立命館スゲー」って言ってもらえることもあり、自分が漕いでいないのに勝手に誇らしい気持ちになっていました。
自分が選手だった頃は、自分のことで精一杯で、周りのことに気を配る余裕がありませんでした。しかし、サポートの立場でみんなの練習を見守り、「こうした方がいいんじゃない?」と偉そうに口を出したり、遠征の際には車でみんなを送ったりしながら、彼らの頑張る姿を近くで見続けられたことは、本当に楽しい時間でした。
うまくいかないクルー、順調なクルー、初めての試合が近づいて緊張しているクルー、女子は連覇が当然のように期待されていて緊張しているクルー(一度優勝するだけでも素晴らしいことなのに、連覇のプレッシャーは想像もできません)……。こうして、すべての部員を少し離れた場所から見守っていると、試合の際には「あのクルー、気持ち入ってるな!」とか「あいつら、大丈夫かな?」と自然と気持ちが入り込んでしまい、選手たちが全力で戦う瞬間を一緒に楽しませてもらった気がします。
感謝とエールを込めて
まず、選手のみんなへ。本当にありがとう。みんなと過ごした毎日は、自分にとって特別で、皆のひたむきな姿から何度も力をもらいました。支えているつもりが、実は自分がたくさん支えられていたんだと感じています。
ボート部で過ごす時間には、嬉しいことも辛いこともありますが、かけがえのない仲間がいます。ともに励まし合い、支え合う経験は、きっとこれからの人生の大きな力になると思います。成長できないと感じるときや、体の故障で苦しむとき、孤独を感じるとき、周りが羨ましく思えるときもあるでしょう。そんなときこそ、「辛いと感じるのは逃げているとき、立ち向かうときに感じるのが悔しさ」だと思い出してほしい。仲間を信じて、今できることを全力で続けてください。部員のみんななら大丈夫です。6年間、この部活でみんなの努力を見てきたからこそ、みんなの「本物の努力」が必ず力になると信じています。
そして、マネージャーの皆さんへ。自分が選手だった頃には、正直その支えの大きさに気づけていませんでした。サポートの立場になって初めて、その献身と努力がどれほど大きなものかを実感しています。早朝からご飯の準備を整え、選手たちが練習後にすぐご飯を食べられるようにしたり、ビデオ撮影をしたりしてくれているその姿は、本当に尊いものでした。どれも当たり前に行っているように見えて、そのすべてが部を支える陰の力だったと感じています。試合や練習の裏にある皆さんの支えがあったからこそ、選手たちは練習に集中できました。本当にありがとうございます。
この部活で過ごした時間は、自分にとっての誇りであり、かけがえのない思い出です。これからのチームの成長と、皆の活躍を心から応援しています。
最後に、今次コーチ、この6年間本当にお世話になりました。人として成長できるよう、たくさんのことを教えていただいたと感じています。サポートとして関わる中で、コーチがどれだけの負担を背負い、私たち一人ひとりのためにどれだけ心を尽くしてくださっているかを、身をもって実感しました。心から感謝しています。本当にありがとうございました。
また、いつも応援してくださる保護者の皆様、監督をはじめスタッフの皆様、大変お世話になりました。特に大会のたびに遠くから駆けつけてくださる保護者の皆様には、心から感謝しています。毎回たくさんの差し入れをいただいたり、気さくに話しかけていただいたり、思わず笑顔がこぼれるような独特の応援スタイルもありましたが、レース中は皆さんが心から選手たちを心配し、勝利の瞬間には涙を流してくださる姿が本当に印象的でした。部員たちの頑張りを見守ってくださる皆様の存在が、何よりも大きな励みになりました。これからも立命館大学ボート部をよろしくお願いいたします.